パーキンソン病と訪問マッサージ 【一宮市と稲沢市】

一宮市と稲沢市の訪問マッサージ、カトウ治療院(青葦治療院 訪問部)
院長の加藤です。*加藤のプロフィールはこちら
訪問マッサージを利用される方には、
パーキンソン病
の方が少なくありません。
訪問マッサージでパーキンソン病に何ができるのか、説明していきます。
◆◇ パーキンソン病とは ◇◆
パーキンソン病とは簡単に言うと、
脳に異常が起きたことによって身体の動きに障害が出る
病気です。
より具体的に言うと、脳の黒質という部分が、
ドーパミン
という神経伝達物質を作っているのですが、その黒質が変性してしまい、ドーパミンが正常に作られなくなっています。
その結果、身体の動きに制限が出たり、自分のイメージした通りに動かしにくくなります。
症状としては
・手が震える
・歩くのが苦手になる(突進歩行、小刻み歩行など)
・姿勢が崩れる(前傾姿勢が強くなるなど)
などが表れて、日常生活に支障が出てきます。
訪問マッサージではこの状態を、
と捉えます。
加えて、筋麻痺によって身体の動きが乏しくなってしまうことで、
関節拘縮
も引き起こされます。
◆◇ パーキンソン病への施術 ◇◆
では、パーキンソン病に対して何ができるでしょうか。
まず必要なことは、
出来るだけ自分の身体を自分で動かす訓練をする
ことです。
脳や神経伝達物質の異常によって、自分の身体が自分の思い通りにならなくなっているわけですが、
だからといって身体を自分でコントロールしようとすることをやめてしまうと、身体状態がさらに悪化しかねません。
どんな症状の人にも言えることですが、まず
今の状態を維持できるようにしつつ今よりも良い状態を目指していく
ことになります。
ですので、治療においてはリハビリ(運動)が必須です。
確実に効果のあるのは
筋力トレーニング
です。
筋力トレーニングの良いところは、身体を自分でコントロールすることを学びつつ、最大筋力をアップさせられるということです。
パーキンソン病は、身体の運動コントロールが苦手になり、歩行も苦手になってしまいますので、
転倒のリスクが高い
です。
筋力が高ければ転倒を予防できますし、 もし仮に転倒したとしても、 転倒の衝撃から身体を守ることにもつながります。
転倒を防ぐために、筋力トレーニングは脚を中心に行います。
下半身は身体の土台になる場所ですので、治療においてもやはり重要です。
そして、筋力トレーニングと合わせてマッサージも使うことで、相乗効果が見込めます。
◆◇ 動作感覚も変えていく ◇◆
パーキンソン病は、現状において治る病気とは言われていませんが、何もできないわけではありません。
海外の話にはなりますが、自分の身体の動きを修正するような運動をやり続けることで、本来なら無意識に行っていた運動を意識的に行い、パーキンソン病の症状である
・突進歩行
・すり足歩行
などが見られなくなった、という話もあるくらいです。
無意識での動きを意識的な動きへと変えるためには、繰り返し繰り返し訓練する必要があります。
その繰り返しの中で動作感覚が養われて、身体を操作する能力も高まっていくことになります。