脳梗塞後遺症の経過【一宮市・稲沢市の訪問マッサージ・訪問鍼灸】

一宮市と稲沢市の訪問マッサージ・訪問鍼灸 カトウ治療院(青葦治療院 訪問部)
院長の加藤です。*加藤のプロフィールはこちら
訪問マッサージを利用される方の中でもっとも多い症状は、
脳梗塞後遺症の片麻痺
です。
片麻痺の症状の改善は難しいものがあります。
◆◇ 脳梗塞後遺症の片麻痺の経過 ◇◆
片マヒを含める脳梗塞後遺症の症状は、脳梗塞発症後6カ月~1年でほとんどが固定されてしまいます。

脳梗塞後遺症のリハビリは6カ月~1年が勝負です。
その間に、どれだけ機能を回復させれるかです。
身体を痛めて気分が落ち込むことがあるかもしれませんが、その気分をごまかしてでもリハビリに集中しましょう。
つまり、その期間を過ぎた後は、後遺症の劇的な改善は見られないということになります。
※改善する人も中にはいると思いますが、大筋としては劇的な改善はしません。
これは、脳の性質上、仕方のないことになります。
脳の損傷した部位は、ほぼ再生しません。
※全く増えない、ということではないようですが、元通りになることはありません。
損傷した部位を補うために、脳の他の部位が力を貸すということはありますが、あくまで代替でのこと。
完全に損傷した部位の機能を再現するわけではありません。
こうやって文章にすると、絶望的な状況にも思えてしまうかもしれませんが、できることが何もない、というわけではないんです。
◆◇ まずは症状の悪化を予防する ◇◆
まずやっておきたいのが、
・片マヒの悪化を予防する
ことです。
良くならないかもしれなくとも、それは何もしなくてもいい、ということにはなりません。
例えば、関節拘縮や筋マヒ、筋委縮が進んでしまうとどうなるか。
着替えがしにくくなったり、食事がしにくくなったり、褥創などの皮膚トラブルが増えたりなど、より状況が悪化し、QOLが下がってしまいます。
また、マヒ側の血流や神経の働きがより悪くなることで、代謝や免疫機能が低下し、風邪などの病気になりやすくなります。
良くならないからと放っておくと、良いことは全くありません。
気分が乗らないこともあるかもしれませんし、先のことを考えても仕方ないと考えてしまうかもしれませんが、もしかするとやっておかなかったことを後悔するかもしれません。
気分が乗らなくても、症状の悪化予防に取り組んでいきましょう。
◆◇ 麻痺しないほうを鍛える ◇◆
マヒ側の症状の悪化を予防するのは大事ですが、それと同じくらい大事なのが、
・マヒ側でない方(健側)をできるだけ鍛える
ことです。
動かせる方を今よりも動かせるようにして、マヒ側を助けてあげられるように、マヒ側の負担を減らせるようにしていくことが重要になってきます。
ベッド上での寝返りや車いすへの移乗等の、日常生活動作の質をあげることは、そのままQOLを上げることにつながります。
そして、介助する人に頼る割合が減れば、気持ちも楽になります。
そもそも、身体を動かせないこと自体が、精神的なストレスとして非常に大きな負担になります。
本能的に身体が動けないことは、相当な不安を引きだすはずなので。
ぎっくり腰などになって、ベッドでの寝返りもできないくらいの症状になったことのある方は、身に覚えがないでしょうか。
不安な気分になったり、気分が落ち込んだり、していませんでしたか。
動けないことは、それだけでストレスになってしまうんです。
身体的にも精神的にも、よくないものです。
逆に、動けることは精神的に良い影響を与えてくれます。
自信にもつながります。
当然、身体的も良いことですよね。
脳梗塞後遺症の訪問マッサージやリハビリは、なかなか成果の出にくいものではありますが、成果がでていないように見えても、実は症状の悪化を予防していたりと、悪くなっていないことが成果であることもあります。
0か100かで考えないようにして、精神的にも身体的にも意味があることを伝えていきたいです。